歯ぎしりgrinding

歯ぎしり・食いしばりとは

歯ぎしり・食いしばりとは

歯ぎしりとは寝てる時に歯を無意識のうちに噛みしめたり、左右にぎりぎり動かしたりしてしまう症状のことをいいます。食いしばりとは起きているときや食事をする時以外に歯を噛みしめてしまう症状のことをいいます。
歯ぎしりは夜間無意識に行っており自分ではわかりません。家族から指摘されたり、朝起きたら頬の辺りに疲労感があったり、全体的に歯が浮いた感じがする症状から自覚することができます。歯ぎしりの原因は科学的に証明されていませんが、ストレスなどの精神的疲労や激しい運動後の身体的疲労が原因の一つとして言われています。食いしばりはデスクワーク時や力仕事をしている時、ストレスがかかったときに無意識で行っている一種の癖のようなものです。

歯ぎしり・食いしばりによる影響

歯ぎしり・食いしばりによる影響

歯ぎしりや食いしばりは食事する時以外に歯・咀嚼筋(咬む筋肉)・顎関節に負担をかけます。負担が大きくなると炎症が起き痛みなどの症状が現れることがあります。

  • 噛むと痛みを感じる
  • 歯に過剰な力が加わると歯と骨の間にあり咬む力を受け止めている歯根膜と言われる組織に炎症が起きます(歯根膜炎と言います)。歯根膜炎が起こると歯をかみ合わせるだけで痛みを感じるようになります。

  • 歯がしみる
  • 歯ぎしりなどで歯を擦り合わせ続けると歯が摩耗してしまい神経が露出して歯がしみる症状が出ることがあります。お酢や炭酸水など酸性の飲み物を頻繁に摂取している方は歯の摩耗のスピードが早まり、より症状が強くなることがあります(酸蝕症と言います)

  • 詰め物、被せ物が割れやすくなる
  • 咬む力がかかり続けることにより被せ物が割れたり、被せ物・詰め物を接着しているセメントが剥がれて取れやすくなります。最悪の場合は歯の根にヒビが入ってしまい抜歯の原因になる場合があります。

  • 顎の関節が痛くなる
  • 歯ぎしりや食いしばりは顎の関節にも負担をかけます。負担がかかり続けると顎の関節に炎症が起きて口が開けづらくなったり、大きく口を開けたときに痛みや関節から音がするといった症状が出ることがあります(顎関節症)

  • 肩が凝る、頭痛がする
  • 歯ぎしりや食いしばりは口を開けたり閉じたりする筋肉にも負担をかけます。これらの筋肉に炎症が起こると頭の横の部分に痛みが生じたり、肩や首筋に凝りを感じることがあります。

ご自宅でできる歯ぎしり、食いしばりの予防や対処法

歯ぎしりは日常生活の中のストレスや、疲れが原因と言われています。そのため、疲れを溜めないようにしっかりと休むことが予防に大切です。食いしばりは起きているときにしていることなので日常で意識することで予防することができます。仕事中であれば仕事机やP Cに付箋で「噛みしめない」と書いて貼っておく、自宅では冷蔵庫などよく目にするところに貼っておくと食いしばりを自覚することができ、自覚することが予防につながります。

当院の治療

歯ぎしりは無意識で行っているため予防することが困難です。そのため、対症療法が中心になります。痛みがある場合は、痛み止めの薬を処方したり、咬み合わせの調整を行い痛みを取り除きます。その後に繰り返す人はナイトガードを製作して睡眠時に装着してもらい、痛みが再発しないようにします。

食いしばりは起きている間に行っていることなので問診で歯を食いしばる原因を特定し、患者さん自身で食いしばらないように予防を行ってもらいます(認知行動療法といいます)。

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