高齢者歯科とは

高齢者歯科とは歯だけでなく高血圧、糖尿病、心臓病など全身的な病気をお持ちの方に対する歯科治療のことを言います。病気で薬を多く服用していたり、心臓が悪くペースメーカーを使用していたりすると麻酔や抜歯などの外科手術を行う際により専門的な知識が要求されます。

また、高齢になってくると歯だけでなく舌や口の中の筋力が低下し、嚥下（飲み込み）や発音が難しくなることがあります。これを口腔機能低下症と言います。口腔機能低下症を放っておくと嚥下機能が低下し誤嚥性肺炎になってしまう、咬む力が低下して硬いものが食べられないといった症状につながります。口腔機能低下症は簡単な検査で判定できます。ご自宅でできるリハビリで症状は改善できますので気になる方は気軽にご相談ください。

最近では、8020運動の成果で歯が多く残っている高齢者の方が増えてきました。それは素晴らしい事ですが、その反面虫歯に弱い歯の根本に虫歯が多発する根面う蝕という症状が最近では問題になっています。
歯が丈夫だと思っていても虫歯に弱い根本が虫歯になり最終的には根本から歯が折れてしまうことがありますので、根面う蝕をいかに予防するかが高齢者歯科の最近の課題になっています。

高齢の方の歯科治療における注意点

高齢者の方は何らかの全身疾患を抱えている場合が多く、若年者に比べて麻酔や抜歯などの外科手術には治療に注意が必要です。
また、本人は大丈夫だと思っていても血圧が実はすごく高いなど隠れた病気をお持ちの方も中にはいますので問診だけではわからないことも実はあります。
足腰が悪い方は治療だけでなく、病院内の段差などで転倒しないように細心の注意が必要です。

高齢の方への接遇、治療で大切にしていること

高齢者の方は多くの全身疾患を持っていることが多く、抜歯や麻酔などには特に注意が必要です。当院では必要に応じて病院と連携し、情報を共有することで安全な治療が行えるようにしています。また、特に状態が悪い方は生体情報モニターを用いて血圧や心拍数を測定しながら処置を行います。

また、院内を完全にバリアフリー化しておりますので、車椅子でそのまま来院されることも可能です。トイレにも手すりが付いています。また、手すりがついた歯科用ユニットを用意していますので、車椅子からの移乗や杖をついた状態でも問題なく椅子の乗り降りができるようにしています。

当院では歯医者に来院できるうちはなるべく来院いただいて治療を行うことを推奨しています。そのためのお手伝いができるように、院内施設もバリアフリー化を行いました。また、院内の移動などのお手伝いもさせていただきますので、ご来院をお待ちしております。